今朝は「ペット可物件」についてお話をしたいと思います。
投資家さんからですね、「ペット可物件」ってどうなんですか?
とご質問をいただく営業マンは多いと思いますけれども、
近年のペットブームを背景に、新築物件を中心にですね、
「ペット可」の賃貸物件の数は、増加傾向にあるんですよね。
最初からペットとの共生をコンセプトに設計された物件もあれば、
新築後に「ペット可物件」に変更したものなど多くなってきています。
とは言っても、「ペット可物件」は、まだ少なくて、
首都圏の賃貸物件でいえば、全体の約11%程度しかありません。
ペットを飼いたい入居者さんが多くいる反面、
物件供給が追いついていない、というのが現状のようでして。
しかも、ペットを飼うのはファミリー物件で多かったのですが、
最近は単身者がペットを飼うケースも増えていますので、
1Rや1Kなどの間取でも、ペット可物件の需要が、
さらに増えていくかと想像してもいます。
そこで、「ペット可も物件」における、メリットとデメリットについて、
個人的な考えをお伝えさせていただきます。
まずメリットですが、
「ペット可の物件」は、そうでない物件と比較しても、
かなり強力的な差別化になりますので、
とにかく、競争力は「ペット可の物件」の方が上がる、
ということが挙げられます。
その結果、入居率がアップして、入居期間も長くなりますから、
稼働率が上昇することも考えられ、需要と供給のバランスで、
賃料を上昇させられる可能性もあります。
一方、デメリットとしましては、
原状回復工事費が高額になりやすい、という欠点があります。
やはり、どうしても、ペットによる室内の破損や汚れは起きてしまうので、
それをカバーする為のリフォーム費用は、
一般的な賃貸物件に比べても高くなる傾向にあります。
また、ペットの「鳴き声」や「匂い」による近隣のクレームがあったりもしますし、
新築時は「ペット不可」でしたが、その後「ペット可」にした場合の物件では、
今まで入居されていた人にとって、環境が変わったことによるストレスから、
近隣の方々とのトラブルがたまにあったりもします。
新築で「ペット可」であれば、全員が承知した上で入居していますけれども、
途中から「ペット可」にするのは、やはり「トラブルの原因」でもあるようですね。
これらのメリットとデメリットを鑑みた上で、
「ペット可にするか否か」の判断が重要になってきますので、
よく考えることが必要です。
ちなみに、途中から「ペット可物件」に変更しても賃貸経営が成功する場合もあります。
それは、入居者さんを募集する時に、予め、飼育してよい「ペットのサイズ」ですとか、
「数」や「種類」を決めておくことです。
そして、これらの決め事を、既に住んでいる入居者さんから承諾をいただく、
という形が取れれば、いいと思います。
とは言っても、小型犬だと聞いていたのに、なぜか大型犬を飼ってた、
という事例や、途中でペットの数が増えた、という事例もありますので、
審査の際に「ペットの写真」等を提出してもらうようにして、
どんなペットを飼うのかを把握し、賃貸借契約書にそれらの事項を記入して、
入居者さんとの契約をすることが前提として考えられます。
写真を提出してもらうだけでも、入居可否の判断材料には有効になりますし、
大型犬というのが後からわかっては遅いですし、
とにかく、既に入居されている人が退去になってしまうのは避けたいところです。
あと敷金を通常よりも多く預かって、原状回復時の費用に充てられるようにすることも大事ですね。
ですから、もし僕が投資家さんから「ペット可物件」ってどうでしょうか?
と聞かれたら、メリットとデメリットをお伝えし、それでも、メリットが大きいと考えられるのであれば、入居者さんへの承諾と、賃貸借契約書に特約を付することをお伝えするかと思います。
今朝は「ペット可物件」についてのお話でした。
最後までご視聴いただきありがとうございました。
ではまた。
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